Immobiliare.itが会話型エージェント1つからエージェントネットワークへと進化した方法
- 公開日
聴くこの記事を聴く
2005年に設立された Immobiliare.itは、イタリア最大の不動産プラットフォームであり、イタリア、スペイン、ギリシャ、スロベニア、クロアチア、セルビア、ルクセンブルク、キプロスで事業を展開するグループの一員です。イタリアでは現在、120万件を超える物件を掲載し、ウェブサイトとアプリで月間5,000万回以上のアクセスを集め、31,000人以上の不動産エージェントとデベロッパーに利用されています。
Immobiliare.itは、会話型AIを活用してマーケットプレイス全体でのやり取りを改善できると考えました。購入希望者は質問への迅速な回答を求め、売主は本当に関心のある相手とつながる必要があり、不動産エージェントはその両方に同時に対応しなければなりません。そこでチームは、自然な会話を支えながら、エージェントの行動把握、パフォーマンス評価、あらゆるやり取りにおける体験の継続的な改善を可能にするツールを備えた、相互接続されたAIエージェントとサブエージェントの構築・オーケストレーションに取り組みました。
最初のエージェントを構築
Immobiliare.itは、各物件の掲載を支援する会話型AIエージェントから始めました。自然な音声品質は不可欠でした。特にイタリア語や、南欧市場で扱う他言語では、ネイティブらしい音声かどうかが、電話を切られずに会話を続けてもらえるかを左右することが多いためです。またチームには、エージェントの行動を設計し、迅速に試行し、実際の会話で何が起きているのかを理解する必要もありました。
ElevenAgentsは、必要なすべてを提供しました。主要市場の本格的な地域アクセントを持つ、自然でネイティブらしい音声の豊富なカタログに加え、エージェント開発、会話分析、ワークフローのオーケストレーションのためのツールも備えています。
「エージェントの構築は簡単ですが、継続的な最適化ははるかに複雑です。ElevenLabsは、両方のフェーズに必要なあらゆるツールを提供してくれます」と、Immobiliare.itの最高プロダクト責任者、Paolo Sabatinelli氏は述べています。「最良のプラットフォーム上でエージェントを構築するための文化とノウハウづくりに投資したいと考えています。ElevenAgentsなら、経験豊富なデベロッパーである必要もありません。」
すべての電話に応答し、すべてのリードを選別
最初のエージェントは物件掲載ページで稼働を開始し、昼夜を問わず適切な言語で応答しました。質問に答え、リード情報を収集し、各やり取りを要約することで、不動産エージェントがリードの有望度をひと目で把握できるようにしました。
売主の70%以上が利用を選択し、初期の結果はこの判断が正しかったことを示しました。購入希望者も、テキストより音声で個人情報を共有するほうが抵抗が少なく、より質の高いリードの獲得につながりました。
指標
リード選別率の改善
3.3倍
フォローアップ用の電話番号をユーザーが共有する可能性
+74%
機能を高く評価するユーザーの割合
約80%
この最初のエージェントの導入から得られた学びが、より多くのエージェント型ユースケースへ拡張するための基盤となりました。
1つのエージェントからエージェントネットワークへ
ElevenAgentsは、Immobiliare.itが継続的に構築を重ねられるプラットフォームになりました。最初のインバウンド・リード選別エージェントは、相互接続されたネットワークの出発点となり、新しいエージェントがそれぞれマーケットプレイスの異なる役割を担うようになりました。現在は、以下を含みます。
- 個人の売主向けインバウンドエージェント
- 物件掲載の品質を支援するアウトバウンドエージェント
- 音声とチャットによるカスタマーサポート
- 物件を簡単に探せる会話型検索
「ElevenLabsはAPIドリブンなので、あらゆる機能を外部の別プラットフォームやデータベースなど、必要なものと統合できます」とSabatinelli氏は述べています。「その結果、チームでの利用と導入が大きく進みました。」
より多くのエージェントがプロダクト体験の一部になるにつれ、それらがどのように連携するかが中心的な課題になりました。サブエージェントは、それぞれが限定的な1つのタスクを担う小規模で専門的なエージェントです。ユーザーには単一でシームレスな会話を提供できるよう、舞台裏で連携・調整されます。すべてを1つで処理しようとする大規模なエージェントではなく、Immobiliare.itは、ユーザーには見えないまま、動作の予測可能性と改善のしやすさを保つサブエージェント群を運用しています。このアーキテクチャと詳細な会話トランスクリプトの組み合わせにより、チームはこれまでにないスピードで改善を繰り返せるようになりました。
単一のプラットフォームで作業することで、チームは個別プロジェクトの学びを共有し、共通の専門知識を築きながら、一緒に学ぶこともできました。これにより、会話型AIの体験をさらに追加していく意欲が強まりました。
「イノベーションの多くはオーケストレーションにあります。エージェントをどう連携させるか、行動の予測可能性をどう保つか、体験全体をどう改善するかを決めることです」とSabatinelli氏は述べています。「ユーザーにとって、やり取りはシンプルに感じられるべきです。その裏側では、明確な責任範囲と継続的な評価・改善プロセスのもと、エージェントとサブエージェントを連携させています。」
常に安全に構築
これらのシステムが拡大するにつれ、責任ある導入は機能と同じくらい重要になりました。Immobiliare.itは、会話型AIエージェントのセキュリティ、セーフティ、信頼性に関する新たな認証基準であるAIUC-1の取得を目指しました。ElevenAgentsには標準でガードレールとプラットフォーム制御機能が備わっており、その基準の大半をカバーしていました。これによりチームは、責任ある形で迅速な構築を続ける自信を得ました。
ElevenLabsを活用することで、Immobiliare.itは個別の会話型AIアシスタントから、相互接続されたエージェントによる連携システムへと進化しています。同時に、マーケットプレイス全体でエージェントを容易にオーケストレーション、評価し、継続的に改善するための専門知識も築いています。
JacobはElevenAgentsのグロースチームに所属しています。





