データレジデンシー
ElevenLabsの分離環境を使用して、特定の法域にデータを保存します。
データレジデンシーはエンタープライズ向けの機能です。組織で有効にする方法については、 以下の「利用を開始する」セクションをご覧ください。
概要
ElevenLabsは、特定の法域に分離環境を設けることで「データレジデンシー」を提供し、データの保存先をその地域に限定できるようにしています。ElevenLabsの顧客データは標準では米国でホスト、保存されますが、EU、インド、シンガポールにも保存先を用意しています。
顧客の所在地によっては、特定地域の分離環境を利用することでレイテンシーを短縮できる場合もあります。
分離環境でのデータレジデンシー
ElevenLabsでは、データの保存先を選択できるよう、特定の法域でデータレジデンシーを提供しています。データは選択した地域に保存されますが、サポートやコンテンツモデレーションを目的として、ElevenLabsの海外関連会社やサブプロセッサーなどにより、選択地域外で処理される場合があります。この点は、ElevenLabsのデータ処理契約に記載されています。
一部の地域では、処理を選択したデータレジデンシー地域内に限定する設定を利用できる場合があります。たとえばEUデータレジデンシーでは、ゼロリテンションモードとAPIを使用することで、処理をEU内に限定できます。この場合、本サービスに送信されたコンテンツはEU外で処理されません。ただし、地域外での処理を必要とする一部のオプションインテグレーション(カスタムLLMや通話後Webhookなど)を使用すると、その法域外で処理される場合があります。
既存の主要なコンプライアンス機能
分離環境は、顧客データを保護するためのElevenLabsの既存のセキュリティおよびコンプライアンス対策を補完します。
GDPRへの準拠:ElevenLabsのプラットフォームと運用は、適法なデータ処理、データ主体の権利の遵守、GDPRで求められる適切なセキュリティ対策の実施など、該当するGDPR要件に沿うよう設計されています。
SOC2認証:ElevenLabsはSOC2認証を取得しており、セキュリティ、可用性、機密性に関する高い基準への取り組みを示しています。
ゼロリテンションモード(オプション):ゼロリテンションモードを有効にすると、ElevenLabsのモデルで処理された機密性の高いコンテンツやデータがElevenLabsのサーバーに保持されなくなります。データフットプリントを最小限に抑えるための強力な機能です。
エンドツーエンド暗号化:ElevenLabsのモデルとの間で送受信されるデータはエンドツーエンド暗号化で保護され、転送中の安全性が確保されます。
HIPAAへの準拠:対象となる医療関連企業向けに、ElevenLabsはHIPAA対象サービスに関する追加保護を提供する事業提携契約(BAA)を用意しています。
デベロッパー向けの考慮事項
分離環境はElevenLabsの通常のワークスペースとは完全に独立しており、Web上の別のアドレスからアクセスします。そのため、データレジデンシーが適用された分離環境にサインインするには、まずこの機能へのアクセス権を取得する必要があります。
EU
- Web:https://eu.residency.elevenlabs.io
- API:
https://api.eu.residency.elevenlabs.io - WebSocket:
wss://api.eu.residency.elevenlabs.io
インド
- Web:https://in.residency.elevenlabs.io
- API:
https://api.in.residency.elevenlabs.io - WebSocket:
wss://api.in.residency.elevenlabs.io
シンガポール
- Web:https://sg.residency.elevenlabs.io
- API:
https://api.sg.residency.elevenlabs.io - WebSocket:
wss://api.sg.residency.elevenlabs.io
分離環境のアカウントはelevenlabs.ioのアカウントとは別になり、ワークスペースも空の状態です。そのため、API経由で分離環境を使用する場合は、別のAPIキーを使用して別のAPI URLにアクセスする必要があります。
SDKの設定
ElevenLabs SDKでは、接続先として分離された地域の環境を指定できます。各SDKの例を以下に示します。
Python
TypeScript
JavaScript(クライアント)
React
制限事項
現在、非分離環境から分離環境へのリソース移行に対するElevenLabsのサポートは限定的です。ただし、非分離環境でプロフェッショナルボイスクローンのリンク共有を有効にし、分離環境に追加することはできます。手順については、以下のFAQをご覧ください。 インスタントボイスクローンを移行する場合は、お問い合わせください。Agents Platformのエージェントなど、その他のリソースについては、可能な限りAPIを使用して再作成することをおすすめします。
吹き替えは現在、EUの分離環境でのみ利用できます。
画像&ビデオ(リップシンクを含む)とFlowsは、現在分離環境では利用できません。
スピーチtoテキストの文字起こし編集は、現在分離環境では利用できません。transcript_edit パラメーターを設定したリクエストはエラーになります。
利用できるLLMは、モデルプロバイダーの提供状況に応じて地域ごとに異なります。カスタムLLMとセルフホストLLMは常にサポートされています。より厳しい要件が適用されるゼロリテンションモード(ZRM)を使用する場合は、利用地域で使用可能なモデルをアカウント担当チームにお問い合わせください。
利用を開始する
データレジデンシーは、ElevenLabsのエンタープライズのお客様限定の機能です。
既存のエンタープライズのお客様:すでにエンタープライズをご利用の場合は、アカウントで分離環境を有効にする方法についてsuccess@elevenlabs.ioまでお問い合わせください。
新規のお客様:ElevenLabsのエンタープライズと分離環境の利用を検討している組織は、具体的な要件と導入方法についてsales@elevenlabs.ioまでお問い合わせください。
FAQ
分離環境と非分離環境を並行して利用できますか?
はい、並行して利用でき、両方の使用量を同じ請求書にまとめることもできます。複数のワークスペースを対象とした 統合請求の詳細については、一括 請求をご覧ください。
GDPRへの準拠とはどのように関係しますか?
GDPRの対象となるお客様に対し、ElevenLabsはコンプライアンスへの取り組みを支援するため、保存先をEUに限定し、 場合によっては処理もEU内に限定できるオプションを提供しています。
分離環境はAPIのパフォーマンスに影響しますか?
分離環境の対象地域内にいるユーザーは、地域内で処理されることで、データレジデンシーによってレイテンシーが 短縮される可能性があります。対象地域外のユーザーについては、ElevenLabsのグローバルインフラと同等の パフォーマンスが維持される見込みです。レイテンシーが改善される可能性はありますが、 これらのデータレジデンシーオプションは、レイテンシーの改善を主な目的としたものではありません。
分離環境ではゼロリテンションモードが自動的に有効になりますか?
いいえ。ゼロリテンションモードは、データレジデンシーを利用するアカウントでも別途有効にできるオプション機能です。 コンテンツをElevenLabsのサーバーに保存しないことで、データをさらに最小化できます。
分離環境へのAPIリクエストが失敗します
分離環境のアカウントに対応する正しいAPI URLとAPIキーを使用しているか、もう一度確認してください。
SDKで分離環境を使用するにはどうすればよいですか?
ElevenLabsのクライアントオブジェクトを作成する際に、environmentパラメーターを指定できます。 デフォルトはUSですが、希望する環境に設定できます。Python、TypeScript、JavaScript、Reactのコード例については、 上記のSDKの設定セクションをご覧ください。
非分離環境から分離環境にPVCを共有するにはどうすればよいですか?
PVCを分離環境に共有するには、まず対象の音声でリンク共有を有効にします。次にリンクをコピーし、
音声リンクの先頭に分離環境のプレフィックスを追加します:変更前:
elevenlabs.io/... → 変更後:eu.residency.elevenlabs.io/...