選挙の強化と保護
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民主的なプロセスは、資格を持つすべての有権者が参加できるときに最もよく機能します。しかし、登録方法、投票場所、候補者の主張に関する情報を、理解できる言語や形式で入手できない人は少なくありません。視覚障害のある人、読み書きの能力が十分でない人、母語話者ではない人にとって、従来の選挙メールや印刷されたチラシは、そもそも利用しにくいものです。
こうしたコミュニケーションの障壁に対して、AI音声は民主主義にとって非常に強力なツールになり得ます。視覚障害のある人に情報を読み上げたり、市民が希望する言語や方言で質問に答えたり、難解な公文書を音声での対話に変えたりできます。しかし、あらゆる新技術と同様に、これらの機能が悪意ある者によって悪用され、有権者を欺いたり誤った情報を与えたりするおそれもあります。
2026年は重要な選挙の年です。米国やブラジルでの主要な選挙を含め、世界のあらゆる地域で国政、地域、地方の選挙が行われます。また、表現力豊かで自然な音声のAI音声が広く利用できるようになった、初期の選挙年の一つでもあります。ここでは、テクノロジーの悪用を防止・検知しながら、AI音声をどのように活用して民主的なプロセスを強化しているかをご紹介します。
民主的なプロセスを強化する
AI音声は、信頼できる機関による公式情報へのアクセスを広げることで、すでに選挙において重要な役割を果たしています。ブラジルはこの分野で世界をリードしています。
10月の選挙を前に、ブラジルの高等選挙裁判所(TSE)は「選挙アシスタント」に音声機能を追加しています。これにより市民は、TSEのウェブサイト、アプリ、WhatsAppチャネルから、音声を使って情報を取得できるようになります。ElevenLabsのテキスト読み上げとスピーチtoテキスト技術を活用するこの新しい音声インターフェースは、選挙に関する誤情報に対抗し、すべてのブラジル国民が信頼できる情報にアクセスできるようにすることを目的としています。TSEとの覚書(MoU)を通じて、このパートナーシップを正式に締結しました。これは国の選挙管理機関との初めての提携であり、TSEの「選挙に関する誤情報対策常設プログラム」にも参加しました。
また、情報の検証を支援するためにAI音声を活用するブラジルの組織とも連携しています。ブラジル調査報道協会(Abraji)が主導する42のブラジルメディア組織の連合体、Comprovaは、約10年にわたり改ざんされたコンテンツの特定に尽力してきました。検証ワークフローの一環としてAI Speech Classifierやその他の検知ツールを活用できるよう、Comprovaのパートナーにトレーニングを提供します。
米国では、中間選挙を守るため、政策立案者、業界団体、主要テクノロジー企業と連携しています。カリフォルニア州の「テクノロジーを利用した詐欺対策タスクフォース」のメンバーと協力し、音声を利用した詐欺に対抗しています。Google DeepMindとは、AI生成であることを識別できるようオーディオに電子透かしを入れるために提携し、ディープフェイク検知企業Reality Defenderとは、大企業や政府機関で利用されているリアルタイム検知ツールの強化に向けて協力しています。ElevenLabs for Governmentを通じて、政府機関や市民社会が多言語で常時利用可能な市民サービスを提供できるよう支援しています。また、2026年の選挙が近づくなか、米国の市民機関にもこの機能を提供するために取り組んでいます。
AI音声の悪用を防止・検知する
民主的な参加へのアクセスを広げるためにテクノロジーを展開すると同時に、悪意ある者による悪用に対抗するセーフガードにも投資しています。モデルとプロダクト全体にまたがる重層的な保護を組み合わせた、包括的なセーフティアプローチを採用しています。ある層が回避されても、ほかの層が機能し続けるためです。主なセーフガードは次のとおりです。
- No Go Voices。 ボイスクローン作成のためにアップロードされたオーディオサンプルは、独自の「No Go Voices」(NGV)セーフガードによって審査されます。これは、公職者、政治候補者、著名人など、広く認知される高リスクな人物の声を作成することを防ぐためのものです。社内モニタリング、時事動向、ユーザーからの報告、外部情報を基に、新たな選挙サイクルの開始時も含め、NGVを継続的に改善・拡充しています。
- Voice CAPTCHA。 Voice CAPTCHAは、アップロードされたサンプル内の声と、動的に生成されたスクリプトをユーザーが読み上げるリアルタイム録音を比較します。
- リアルタイムおよび非同期モデレーション。児童の性的搾取・虐待、ヘイトスピーチ、詐欺や不正行為など、ポリシーに違反する可能性があるコンテンツの検知を支援するため、自動システムを使用しています。これらのシステムは、特定のコンテンツが生成される前にブロックできます。生成されたコンテンツは、人によるレビュー、調査、措置を支援するために自動分類される場合もあります。
- 措置。ポリシーに違反したユーザー、セーフガードの回避を試みたユーザー、または重大な危害のリスクを生む行為に関与したユーザーに対して、適切な措置を講じます。
- 追跡可能性と透明性。システムは、生成されたコンテンツを作成元のアカウントまで追跡できるよう設計されています。2023年以降、無料のAI Speech Classifier、も提供しており、誰でもオーディオサンプルにElevenLabsで作成されたAI生成コンテンツが含まれているか確認できます。最近ではGoogle DeepMindとの提携を開始し、同社のSynthID電子透かし技術をElevenLabsで生成されるコンテンツに導入しました。これにより、無料のAudio Detectorを使って、AI生成コンテンツであることを識別できます。
継続的な取り組み
AI音声が公共の場にもたらす大きなメリットを強く信じており、テクノロジーが良い目的のために使われるよう努めています。セーフガードを継続的に強化し、世界中のパートナーシップから学び、新たなリスクや機会の出現に応じてアプローチを適応させていきます。世界各地の政府機関や市民社会組織と密接に連携できることを嬉しく思います。今回の選挙サイクル、そしてその先も、パートナーシップをさらに深めていくことを楽しみにしています。
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